こんにちは美容師アベです。
パーマは上手にかければ「毛先にウェーブを出して華やかさを演出」したり「毛流れパーマ」でお手入れを楽にしたりすることができます。
「ペッたんこの頭頂部をふんわりボリュームアップして若返り効果」を狙うことも可能です。
でも頼み方が難しかったりパーマの種類がありすぎて自分にピッタリのもが分からないという女性も多いでしょう。
そこでこの記事では
- パーマをオーダーする前に知っておきたい知識
- ゆるふわウェーブや毛流れパーマの頼み方
をそれぞれ解説していきます。
【パーマを頼む前に知っておきたい知識】パーマの種類やロットの太さと仕上がりの違い
パーマの種類と特徴を理解しよう
美容院によって色々な名称のパーマがあると思います。
どのパーマが私にはピッタリなのかな?と分からなくなりますよね。
パーマの名称は様々ですが大きく大別すると2つに分けられます。
- コールドパーマ
- ホットパーマ
この2つだけです。


お店によって使うお薬も異なりますのでかかり具合や痛みも違ってきます。
1回目のお薬を塗布したらキャップやラップをして放置します。
かかりをテストして良ければお湯で流し(流さないお店もある)もう一度お薬をつけます。


最近ではコールドパーマを進化させた
- エアウェーブパーマ
- クリープパーマ
- 水パーマ
と呼ばれる種類もあります。
これらはお薬やパーマ工程に工夫を加えることでコールドパーマのダメージを軽減したりかかり具合をよくした進化版です。


ホットパーマとは
デジタルパーマ、コテパーマ等としてメニュー化されています。ロッドが熱くなったり、コテの熱等でパーマをかけるものです。
頭頂部にボリュームを出したり毛流れをつけたいパーマはコールドパーマがおすすめ。
髪の毛が長くてしっかりウェーブをつけたい場合はホットパーマがおすすめ。

パーマの種類と髪の毛へのダメージ
ダメージしないパーマはありません。
- コールドパーマ
- ホットパーマ
- エアウェーブ
どれも最初につけるお薬で痛みます。
できるだけ痛みを抑えるために
- 最初のお薬の時間を短くする
- 過剰に熱を加えない
- 過剰に乾燥させない
などが大切になってきます。
髪へのダメージは一般的には「コールドパーマ≒エアウェーブパーマ<ホットパーマ」となります。
※使うお薬や美容師によってダメージに差がでるので一般的にです。
コールドパーマの特徴
ほとんどの美容院で利用できるメニューがコールドパーマです。
水パーマ・クリープパーマはコールドパーマの一種(進化版)です。
呼び方としては色々ありますが熱を加えないパーマはほとんどコールドパーマといってよいでしょう。
コールドパーマは濡れている時クリクリでも乾かすとパーマが伸びる特徴があります。
手グシで毛流れを出したり頭頂部にふんわりボリュームが欲しい人におすすめなパーマです。
- 頭頂部の薄毛が気になるからボリュームアップしたい
- 分け目をぼかしたい
- 全体に毛流れをつけたい
- はねるくせ毛を整えたい
- くっきりウェーブよりゆるめのとれかけたウェーブが好み
- ボブで内巻きにしたい
- マッシュルームボブで頭頂部に動きを出したい
etc
コールドパーマが得意とするのは「ショート・ミディアム」で特徴は「しっかりウェーブが出にくい」ということ。
またかかり具合によりますがお客様自身でブロー(手グシ含む)やスタイリングが必要なパーマです。
注意ポイント
よほど髪の毛が太い場合を除きロングでくっきりウェーブが欲しい場合は向いていません。くっきりウェーブが欲しい場合「エアウェーブ」「デジタルパーマ」が向いています。
ホットパーマの特徴
当店では扱っていませんがロングやミディアムでくっきりウェーブを出したい場合はホットパーマがおすすめです。
ただし髪の毛が細くてかつ痛んでいる場合はダメージも大きいので不向きです。
濡れている状態の髪の毛ではカールが目立ちませんが乾かすとウェーブがでてくるのが特徴です。
手でにぎるように乾かすのがコツです。
縮毛矯正と工程が似ています。
簡単な流れ
- 最初に髪の毛にお薬をつけて、コールドパーマと同じように髪の毛の結合を切ります。
- 流したら専用のロットで巻きます。
- 熱を加えて形状を記憶させます。
- コールドパーマと同じように2回目のお薬で切った結合を元に戻します。
乾かしたときにウェーブが出てくるのが特徴ですので、コールドパーマよりウェーブが伸びにくくお手入れが楽です。
ただし熱を使うため髪の毛がコールドパーマより痛みやすいので注意が必要です。
エアウェーブパーマ特徴
エアウェーブパーマはコールドパーマに
- 温める工程
- 乾かす工程
を加えたパーマです。
参考
温める工程は「クリープ」と言われます。ロットを巻いた状態の髪の毛に「温熱」を与えることでロットの形状通りに髪の毛のタンパク質を「ずらす」のが目的です。これによりコールドパーマよりかかりが良くなります。
髪の毛を「乾燥」させた状態で二回目のお薬をつけます。これによって乾かした状態で形状が固定されやすいため「コールドパーマよりも乾かした時にパーマがゆるくなりにくいパーマ」になります。
こんな悩みにはエアウェーブが適しています。
チェックリスト
- 頭頂部の薄毛が気になるからボリュームアップしたい
- 分け目をぼかしたい
- 全体に毛流れをつけたい
- はねるくせ毛を整えたい
- くっきりウェーブよりゆるめのとれかけたウェーブが好み
- ボブで内巻きにしたい
- マッシュルームボブで頭頂部に動きを出したい
- ロングで柔らかい大きなカールを出したい
- ショートでお手入れ楽チンのパーマをかけたい
- 髪の毛の痛みを軽減しながらしっかりパーマをかけたい
このようにコールドパーマと同じ守備範囲です。
それに加えてエアウェーブパーマはCカールでもコールドパーマよりしっかりかかるためSカールでかけてブローする手間が無いお手入れ簡単なパーマが再現しやすいです。
またコールドパーマが苦手としてきた髪の毛が細くやわらかい場合でもコールドパーマに比べればかかりが良い技術です。

ロットの太さと仕上がりの違いを理解しよう


参考
髪の長さとロットの太さでパーマのかかりは決まる!
美容師は髪の長さに応じてどのくらいのウェーブ(Cカールなのか、Sカールなのか、SSカールなのか)が欲しいかでロットを選びます。
美容師はパーマをかける際髪の毛がどのくらいの長さかをチェックします。
髪の長さとロット選定には密接な関係があるからです。
- 6mm(白)
- 7mm(黄色)
- 8mm(細い紫)
- 15mm(左紫)
- 17mm(左緑)
ロットにはこのように様々な太さが用意されています。(もっと細いもの、太いものもある)
パーマの巻き方を紹介
パーマの巻き方を少しご紹介しましょう。
毛先巻き
毛先から、クルクルと巻く方法。パーマは巻き始めた部分が一番強くかかります。
毛先から巻けば毛先に一番強くかかります。
中間巻き
文字通り、毛束の中間くらいから巻き始めます。中間部に強めにでて、毛先に向かってゆるくなりますので、現代的なニュアンスになりやすい巻き方です。
縦巻き&横巻き&逆巻き
頭に対して縦にロットを巻く方法が縦巻き。
ウェーブがかたまりにくく、ずれやすくなります。そのため、前から見た時、縦への印象が強くなります。
一方横巻きはうねるようなウェーブになります。前から見た時横広がりに見えやすくなります。
逆巻きはハネるような動きが出ます。
横巻き(平巻き)は以下のような巻き方です。
頭頂部にボリュームを出したりウェーブの場合横広がりでうねるようなウェーブが出ます。
毛先が強く根元がゆるいウェーブになりやすいです。
緑2本が逆巻き(さかまき・ぎゃくまき)です。
ハネさせたり、後ろにハネさせながら流すのに向いています。一番下のピンク色のロットは、平巻きです。
頭頂部から平巻き・逆巻き・平巻きです。
これを乾かすとこんな感じになります。
では具体的なパーマの頼み方を解説していきましょう。
【パーマの頼み方】ゆるふわウェーブや毛流れパーマの頼み方
パーマの頼み方
オーダー写真は今の髪の長さに近いものを選んで
パーマのかかりは「ロットの太さ」と「髪の長さ」が関係していることが分かりましたね。
そこでオーダー写真は今のあなたの髪の長さに近いモデルさんのパーマスタイルを参考に写真を持参しましょう!
仕上がりがイメージしやすいですよ。
ウェーブが欲しい位置を決める
「目の位置より下あたりからウェーブがはじまるようにしたいんです。」
「トップの根元からウェーブが欲しいです。」
といった要望を伝えるのも良いです。
NGを決める
例えば
- 横広がりにはしたくない
- お手入れが難しいのは苦手だからゆるく
という点をはっきりさせておけばイメージに近づけます。
それによってパーマの巻き方が異なってくるからです。
毛流れパーマを頼むならコールドパーマがおすすめ


これがCカールです。アルファベットのCになっていますね。
これは乾かすだけで楽チンのパーマです。
毛流れパーマにも最適。
ただし、欠点は持ちが1ヶ月程度と短いこと。
ゆるい・物足りないと感じる人も少なくないです。

Cカールに慣れたらSカールでオーダーしてみましょう。

これがSカールです。
コールドパーマは乾くと伸びるのでショートカットでこのくらいにかかっていても乾かすとふんわり仕上がります。
CカールからSカールまでが毛流れパーマに最適なかかり具合です。
毛流れパーマの実例
Cカールはブローせずとも簡単にお手入れできますがすぐとれるのが難点。
ある程度持ちがよくてお手入れも楽なのがSカールまでのかかりです。
手グシで乾かしながらパーマを伸ばして毛流れを作ります。
実例を紹介しましょう。
こちらのお客様は、私が手グシで乾かして仕上げた写真です。
手グシで伸ばすと、写真のような毛流れが生まれます。
ミディアムでウェーブを出してミルクやムースで仕上げる場合にもちょうどよいかかり具合ですよ。
ゆるふわパーマを頼むならホットパーマやエアウェーブがおすすめ
「ゆるふわ」を実現するのは、実はとても難しいです。
コールドパーマでゆるふわ
コールドパーマは濡れている時にクリクリで乾くと伸びる特性があります。
細い髪の毛に「ゆるふわを狙って」大きいロットを使うとだいたいカール形成がうまくできません。
かといって細いロットを用いると「細かいウェーブ」になり「ゆるふわ」とはかけ離れてしまいます。
そのためコールドパーマでゆるふわは基本的に不向きです。
ただし髪質が「細いけど、固い場合」「太く、やわらかい、または固い場合」はある程度コールドパーマでもカール形成が可能です。
ホットパーマの場合
コールドパーマよりは、しっかりかけることができます。
ただし髪質が細くやわらかい場合は髪の痛みを感じやすいはずです。
エアウェーブパーマの場合
コールドパーマでカール形成できない髪質でもある程度パーマをかけることができます。
ただし細くやわらかい髪質は、コテで巻いたような仕上がりにはなりません。
実際の写真でご紹介しましょう。
まず、専用のロットで巻きます。
一回目のお薬をつけるまではコールドパーマと同じです。
お湯で流したらエアウェーブはそこから専用の機械に入ります。
- キャップをしてクリープ(温める工程)させます。
- 次に、以下のような専用のチューブとロットをつないでガラス化(乾かす工程)させます。
- 常温に戻すために冷ましたら、2液をつけて流しておしまい。


濡れいている状態です。
次は乾かした状態をご覧下さい。
自然に乾かした状態です。
お客様が手ぐし乾かしたような状態を作ってみました。