こんにちは美容師アベです。

髪の毛がパサパサになる理由は4つあります。
チェックリスト
- 科学的ダメージ(ヘアカラー&パーマ)のため
- 物理的ダメージ(アイロンやドライヤーの熱&ブラッシング)のため
- 加齢のため
- クセ毛のため
ドライヤー後髪がパサパサになるのは2が主たる理由です。
でも1や3が原因でパサパサに拍車をかけている場合も。
それぞれの原因にあった対策でサラサラ髪を手に入れましょう。
ドライヤー後パサパサにならない乾かし方
ドライヤー後パサパサが気になる!「乾かし方の見直し」からスタートしましょう
髪の毛がパサパサになる原因は様々ありますが第一に考えられるのは「乾かし過ぎ」です。
以下の正しい乾かし方を実践してみましょう。
タオルで髪の毛の水分をしっかり取り除きましょう
乾かす前にしっかり髪の毛の水分を取り除きましょう。

濡れいている髪の毛同士が触れ合う摩擦でも髪の毛は痛むのでしっかりタオルドライしましょう。
参考
優しく髪の毛をタオルで挟みこみます。軽く抑えこむように髪の毛の水分を吸収させましょう。軽くトントンと挟んでもOKです。ただしこするのはNGです。
優しく髪をとかしましょう
乾かす前に優しく髪の毛をとかしましょう。
もしブラシがひっかかる場合「目の粗いクシ・ブラシ」を使いましょう。
目が密なクシで無理やりとかすと後ほど説明するキューティクルが剥がれてよりパサパサな髪の毛になります。
髪の毛とドライヤーの距離を20cm以上離しましょう
濡れている髪の毛は熱に弱いためドライヤーと髪の毛との距離を意識して20㎝程度離しましょう。
濡れいてる髪の毛の場合だいたい髪温度が70度(以上)を超えるあたりから痛みがより進行するといわれています。
ドライヤー後いつもパサパサに仕上がる時は髪温度が上がりすぎている可能性大です。
間違ったお手入れを繰り返すと熱によって髪の毛の中身(タンパク質)が変化して
- しなやかさがなくなる(固くなる)
- 水分を保持しにくくなる
ことも。
パサパサな髪の毛そのものですね。
ドライヤーと髪の距離は最低20㎝は離しましょう。
ドライヤーの乾かし始めは「地肌から」
髪の毛の根元をかき分けるようにして地肌にドライヤーの風を送り込みましょう。
地肌を指先でかるく触れながらドライヤーの風を送り込むイメージです。
このように乾かすことで毛先は余熱で自然に乾いていきます。
サラサラに仕上げる大事なポイントです。
ドライヤーを振りましょう
美容師はドライヤーをよく振りながら乾かしますよね。
あれは熱が一箇所に集中するのを防ぐため&熱効率を高めて早く髪の毛を乾かすためです。
一箇所に熱を当てすぎるとその場所だけ髪温度が上昇してさらさらとは程遠い仕上がりになってしまいます。
広く当てることで髪温度が全体均等になりやすいですし結果的に乾くまでのスピードもアップできます。
根元から毛先に向かって斜めにドライヤーの風を当てましょう。
髪の毛のキューティクルは根元から毛先に向かって重なり合うように存在しているので根元から毛先に向かい風を送ります。
毛先から根元に向かって風を送るのはNGです。
さらさらツヤツヤに仕上げるにはドライヤーの角度が重要です。ドライヤーと髪の毛、ブラシの位置を図で解説しますね。
以下図の○が正しいドライヤーの位置です。
写真向かって右が毛先方向だと思ってくださいね。
○矢印のようにドライヤーの風をブラシに対して45度くらいにあてましょう。
このようにあてるとキューティクルを整えるのに効果的な風の流れを作れます。
ドライヤーの熱風がブラシに45度に当たり毛先に向かって抜けていくイメージです。
先ほど説明した通りドライヤーと髪の毛との距離を少なくとも20cmは離してキープしましょう。
これが乾かしすぎを避けながら「さらさら・ツヤツヤ」に仕上げるコツです。
乾かし方が難しいと感じるなら
ドライヤー後パサパサになる主たる原因は乾かし過ぎでした。
髪との距離を適度にとりながら潤いを残して乾かすのがどうしても難しいなら低温ドライヤーを利用するのも一つです。
ナノイーで保湿したり髪とドライヤーの距離をセンサーが感知してドライヤーの温度を調整する優れものもあります。
どうしてもパサパサが改善しないなら試してみるのもありでしょう。
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【乾かし方も気を付けてるけど…】それでもドライヤー後パサパサになる人におすすめの改善策
ドライヤー後パサパサになるのはヘアカラー&パーマのダメージが蓄積しているため
ドライヤー後ツヤツヤになる髪の毛はキューティクルが整っている状態の髪の毛です。
このように髪の毛の表面にはキューティクルというウロコ状のものが重なるようにあります。
外部の刺激から髪の毛を守り、キューティクルが光を反射しツヤツヤの髪の毛になります。
白髪染め・おしゃれ染め・パーマは髪の毛のキューティクルを開き髪の毛の内部に作用します。
痛みが少ない髪の毛は時間とともにキューティクルは元に戻ります。
しかし度重なるダメージで自力で戻れない状態になることも。
参考
実はキューティクルは3枚重なった状態で存在しています。
一番最下層は水分を吸うと膨らむエンドキューティクル。そのため髪が水に濡れるとキューティクルが膨らみ開きます。
一方表層のエピキューティクルは蒸気を通し水をはじく性質があります。しかも弾力に富んでいるため、膨らんだキューティクルをその弾力で元に戻す作用があります。
これが健康な髪の毛の作用です。
一方痛んだ髪の毛の場合。
エピキューティクルが蒸気も通せなくなり乾いた髪の毛はよりパサパサになります。
さらにエピキューティクルから弾力が失われ開いたキューティクルもそのままになります。
髪の毛内部の水分もとどめておけずパサパサの髪の毛になります。
するとこの隙間から髪の毛のタンパク質や水分・油分が髪の毛の外へ流出してしまいます。
セルフでカラーリングしている場合は流し方や染め方を見直すこともドライヤー後のパサパサを改善するには大事なことです。
【痛まないセルフカラー】カラー剤選びや流し方&乾かし方まで総合的にアドバイス【美容師解説】へ
熱ダメージでパサパサな髪の毛に
濡れている髪の毛ほど熱にとても弱いためアイロンは髪の毛が完全に乾いている状態で使用しましょう。
また温度にも注意が必要です。
ヘアアイロンの温度は以下のどちらかを推奨します。
- 「180度以下」&アイロンをはさむ時間「3秒以内」
- 140度以下
参考
日本毛髪科学協会ヘアサイエンスによると
直径0.08mmの正常毛を実験毛とする
挟む時間は3秒間
アイロンの温度は140度から200度の間
傷み具合を測定するため「ひっぱり強度測定」を実施
この実験結果によると
150度以下は変化無し
180度で8.4%
200度で24.1%のひっぱり強度の低下
が見られたとあります。ただし150度でも20秒間挟むと12.3%の低下が見られました。
不器用なら140度でゆっくりヘアアイロンを使いましょう!
ポイント
「低い温度でじっくり」「高い温度であっさり」どちらがおすすめか。
先ほどの実験結果によると
- 180度で3秒間のヘアダメージ(8.4%)<150度で20秒間のヘアダメージ(12.3%)
であることから低い温度でも長時間ヘアアイロンを当てると髪の痛みが進みますが3秒間でうまくはさむのは個人では難しいのでヘアアイロンは140度を推奨します。
アイロン温度が200度になると急激に損傷(ひっぱり強度の低下)が見られますので180度3秒間以上はアイロンは当てないように注意しましょう。
アイロンの熱は髪の毛(の中身)を変性させます。
アイロンをかけた髪の毛がサラサラなのにパサパサになるのはこのためです。
アイロン温度には充分注意しましょう。
参考
日本人の髪の毛の平均的な太さは0.07mmから0.08mmのため実験には標準的な0.08mmの髪の毛が使われています。
しかし人によっては0.15mmの太い毛や0.05mmといった細い毛もあるため、実験データが全ての人に該当する訳ではありません。
髪の損傷具合や髪の太さによってヘアアイロンの温度設定や挟み込む時間を調整する必要があります。
そういった観点から220度といった高温アイロンも市販されているのでしょう。
髪の毛が細い場合は「140度以下」髪の毛が太い場合は180度3秒間など髪質に応じてあなたに最適な温度を見つけてください。
アイロン・ドライヤーの熱から保護するオイルを使おう
髪の毛が太く固い髪質はあまり気にしなくても大丈夫ですが「髪が細くやわらかい」場合は熱から髪の毛を守るオイルを使ういましょう。仕上がりもサラサラになります。
これはγドコサラクトンという成分が髪の毛のウネリ部分に入り込み「うねり」も矯正します。くせ毛にもok。
もちろんアイロンの熱からも守ってくれますし、アイロンの熱で髪の毛にくっつくヒートプロテインという成分が入っているので使えば使うほど髪のウネリが抑えられ髪の手触りも改善します。
ラベンダーの香りでサラサラの手触りになります。
参考
オイルの使い方は乾かす前に
- ショートなら1プッシュ
- ロングなら2~3プッシュ
手のひらに伸ばし髪の毛に馴染ませます。
※紫外線やドライヤーの熱を受けやすい表面、毛先中心に馴染ませましょう。
加齢が原因でパサパサな髪質に
特に40代以降の女性に多い「抗酸化力の低下」が原因です。
髪の毛が水分を弾きやすく変化することで、パサパサした髪質に変化してしまいます。
この変化をカルボニル化と言いますが、必要な対策は「アンチエイジング」です。
抗酸化力のある成分が配合されているシャンプーを使う等すると良いです。
デイリーケア+乾かし方改善でさらさらな髪の毛い導きましょう。
【美容師監修】40代で髪がパサパサ⇒カラーのせいは嘘?抗酸化力の低下解説
髪の毛がサラサラにならないのはクセ毛のため
クセ毛はその性質上、髪の毛の部位によって
- 水分をとても吸いやすい部分
- 水分をとても弾きやすい部分
が混在している状態です。
そのため髪の毛が「常時パサついている部分」と「潤っている部分」が混在しています。
そのため髪の毛にねじれが生じてしまうんです。
そのため手触りがザラザラしたりキューティクルが光を乱反射するためつやがなくサラサラに仕上げるのがとても難しいです。
ですがクセ毛にはクセ毛にあった対処法があります。
とても長くなるのでクセ毛でサラサラにならなとお悩みの方はこちらの記事がお力になれるかも知れません。