こんにちは美容師アベです。
こんな疑問にお答えします。
アミノ酸系シャンプーのメリット&デメリット【美容師が解説】
まずはアミノ酸系シャンプーのメリットから解説しましょう。
アミノ酸系シャンプーってそもそもどんなものなの?そんな方はこちらの記事を参考にしてください。
【アミノ酸系シャンプーとは?】見分け方&使われる成分を美容師が徹底解説
アミノ酸系シャンプーのメリット
頭皮を保湿しながら洗浄できる
アミノ酸系洗浄成分に良く使われる「グルタミン酸」「グリシン」「アラニン」は頭皮を乾燥から守る天然保湿因子(ナチュラルモイスチャライジングファクター=NMF)を構成するアミノ酸の1種です。
そのため頭を保湿しながら洗浄できるメリットがあります。
洗浄力が優しく頭皮の潤いヴェールを壊さない
アミノ酸系シャンプーと比較されるのが高級アルコール系のシャンプー。
高級アルコール系(石油由来) | ラウリル硫酸ナトリウム | 洗浄力が強く泡立ちも良い |
ラウレス硫酸ナトリウム | ラウリル硫酸ナトリウムと同様の性質で刺激が少ない | |
α‐オレフィン系(植物油由来) | オレフィン(c14-16)スルホン酸ナトリウム | 洗浄力や泡立ちが良好(ラウレスとほぼ変わらない) |
最近では植物油由来であることからオレフィン(c14-16)スルホン酸ナトリウムも良く使われます。
これらとアミノ酸系洗浄成分との違いは洗浄力にあります。
高級アルコール系やα‐オレフィン系は洗浄力が強いため頭皮のヴェールである皮表膜やNMF、セラミドまで洗浄してしまいます。
一方でアミノ酸系洗浄成分は適度な洗浄力で頭皮に必要な皮脂を取り去りません。
頭皮や髪の毛と同じ弱酸性で洗えるため健康な状態に導ける
頭皮や髪の毛が健康な状態を保つペーハーはPH4.5~5.5です。
アミノ酸系シャンプーは弱酸性にPH調整されているので頭皮や髪の毛に優しい弱酸性下でも優れた洗浄力を発揮できます。
頭皮が弱酸性に保たれると頭皮の潤いを逃がさないために作られる皮表膜が作られます。
髪の毛も弱酸性に導くことでキューティクルが収れん(とじる)するのでダメージから守ることができます。
これらの状態に導けるのがアミノ酸系シャンプーのメリットです。
ヘアカラーやパーマの持続性を高める
パーマやカラーを施術する際はアルカリ剤によって髪の毛のキューティクルを開く必要があります。
開いたキューティクルを閉じないと髪の毛は痛みますがアミノ酸系シャンプーはキューティクルが閉じる弱酸性に導くことができるので「パーマ」や「カラー」で痛んだ髪の毛をできるだけ早く元の状態に戻す手助けができます。
キューティクルが閉じると色落ちやパーマの持続性も高まります。
髪の毛を修復する効果が期待できる
髪の毛はアミノ酸がつながったポリペプチドで構成されています。
アミノ酸系洗浄成分は髪の毛の損傷した部分に吸着し保湿する効果があります。
アミノ酸系シャンプーのデメリット
アミノ酸系シャンプーにはデメリットもあります。
洗浄力が低い
アミノ酸系シャンプーは低刺激である反面、洗浄力が低い傾向があります。
そのため脂性肌には物足りない場合も。
とはいえ、脂性肌の原因は「肌の過剰な乾燥」が原因である場合も多いです。
頭皮が乾燥し潤わせるために余計な皮脂が分泌されている状態です。
アミノ酸系シャンプーの中には洗浄力の弱さを補うために洗浄力が高いタウリン系を混ぜたり、起泡性の高いベタイン系のコカミドプロピルベタインを配合するなど工夫されています。
ご自分の頭皮や髪の毛に合った商品を選ぶのが大事ですね。
【美容師解説】自分に合うシャンプーの選び方【肌質・髪質別にアドバイス】