こんにちは一人美容院を経営しているアベです。
今回は「美容師の彼氏と結婚を考えているんだけど正直不安」という方のために美容師の現実と結婚する前に知っておきたいことをまとめました。
【美容室経営者が解説】美容師と結婚して後悔しないために事前に知っておきたいこと
美容師と結婚するなら年収の現実を知っておきましょう
美容師の中には独立してサラリーマン並みかそれ以上に稼げている人もいれば、独立に失敗して店をたたむようなケースもあります。
美容師の年収の現実を事前に知っておくことで結婚後こんなはずじゃなかったと後悔しないようにしましょう。
「令和元年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)によると、美容師の平均月収は、男性で29万4000円、年間ボーナスなどは5万2800円。女性の場合、平均月収は23万8000円、年間ボーナスが5万1700円という結果でした。収入の男女差は、男性のほうが高いものの、統計データにおける平均年齢が、男性のほうが女性より2.1歳高いことも関係しているでしょう。日本の給与所得者の平均給与は年441万円であるため、美容師の給与は決して恵まれているとは言えませんが、自身の月の売り上げに対してのインセンティブや自分のお店をもち経営者になることまで考えるのであれば生涯年収は高くなる見込みもあります。
このデータから分かるように日本の給与所得者の平均給与が年441万円なのに対し男性美容師の平均年収は単純計算で353万弱(294000×12)なので相対的に低い傾向になります。
次に結婚する人が多いであろう30代前半のデータを見てみましょう。
美容以外の他業種を含めた全業種の平均年収
年収比較 全業種(前期/後期) 美容師 30代前半の数値 男性 461万円/517万円 約317万円 30代前半の数値 女性 315万円/313万円 約284万円
全業種は平成29年の国税庁「民間給与実態統計調査」
美容師は平成29年の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
より抜粋
年収が317万円ですから単純計算で月額264,000円くらいですね。
あくまで平均ですから指名客が多い美容師ならもっと稼いでいるでしょうし、逆にもっと少ない可能性もあります。
結婚を考えているなら将来「独立・転職」を迫られる可能性が高いことを理解しておきましょう
「年収が少ないから美容師との結婚は後悔する」と言いたい訳ではありません。
それは人それぞれで頑張り次第です。
愛し合っているなら・協力して乗り越える覚悟があるなら支え合い成功できるように一緒に頑張ってあげてください。
信じてくれている人がいるのは力になりますよ。
また家族・家庭を持てばこの人のために頑張らなきゃという思いも強くなります。だからこそ信じて支えてあげてください。
ただし、無計画で頑張っても結果が付いてくるほど甘い世界ではありません。
例えば「将来にどう備えるか」を二人で真剣に話し合い将来設計を描いてみると良いかも知れません。
高齢の男性美容師が若いサロンで働いているのを見かけることありますか?稀ですよね。それもそのはず。以下の統計をご覧ください。
「常用雇用(正社員)」の男性美容師の実に7割近くは20代であることが分かりますね。
30代となると正社員として雇用されている男性美容師は約18%くらいに減ります。
40代以上となると10%以下なので10人のサロンで1人いるかどうかというレベルになります。
ここから推測されるのは30代で独立開業や転職する人が大半で定年まで雇われて美容師を続けるのは現実的に厳しいということです。
もし独立は考えていないなら「お勤めのサロンで経営側に回る(マネジメント)」か転職を迫られることも否定できないでしょう。
結婚を真剣に話し合う仲なら、独立するなら何年後を目途に検討するのか、それまでいくら資金が必要かと考えてみると良いでしょう。それによってあなたの収入もどのくらい必要か見えてきます。
美容師と結婚したら共働きが前提条件
美容師と結婚したら共働きが前提と思った方が良いかも知れません。
仮に独立したとしても軌道にのるまでは大変です。
美容室の数が多いのでまず競争が激しいです。
また物価高の影響もありお客様がかける金額(単価)や来店頻度も伸びています。
それだけ既存店でも大変な時代ですから出店して成功するのも容易ではありません。
出店して成功するために大事なのは「極力コストをかけないこと」です。
例えば確定申告に必要な会計処理はfreeeというクラウドソフトを使えば月額1,000円程度。完全予約制にすれば人件費も削減できます。
私はこういう工夫をしていますよ。
お客様が増えて定着してくれば人並に生活できるようになりますし、個人店で休みも自由が利きますから家族との時間も取れるようになります。
美容師と結婚したら休日はなかなか合いません
私の例を言うと、月6日休みをとっています。
営業時間も基本6時で閉めていますからそこまで不規則でもありません。
どこの美容室も基本月曜日が休みでしょう。
私の美容院ではそれに加えて第三日曜日、第一火曜日、年末年始(3日程度)、お盆休み(3日程度)があります。
小学生の息子と一緒に休める日が月1回しかないので妻・子には寂しい思いをさせてるなぁと思うことはあります。
その分夜にお出かけすることが多いです。イオンとかが中心になりますが。
雇われて美容師をやっているうちは帰りも遅いでしょうし、独立して安定するまで家族の時間をゆっくりとれる機会は少ないことが多いかも知れません。
美容師と結婚すると家事・育児の負担が重いかも知れません
帰りが遅かったり、唯一の休日に講習が入ったりとお休みも休めない場合があります。
どうしても家事・育児に参加する時間が限られるので奥様には負担が重く感じられ、なんで私ばっかりと思う場面もあるかも知れません。
美容師と結婚して後悔するかはあなた次第
美容師と結婚して後悔するかはあなた次第です。
稼ぎが安定しない時期は一緒に働いて二人で頑張ればいいですし、休みが合わないなら夜に家族との時間を作ればいい。
育児・家事に参加する時間が少ない彼氏でも「ゴミ出し」「皿洗い」休みの日には子育てにも参加できるはずです。
そんなお互いを思い合い尊重しあえる関係だったら一緒に頑張れるんじゃないでしょうか。
確かに美容業界の経営環境は厳しいですから独立も難しいのが現実です。
ですが、独立がうまくいかなくとも転職すれば生きていけます。
結局結婚に後悔することの本質は「職業」ではなく「相手がどんな人か」です。
相手が素敵な人だったら一緒に頑張れるんですから。
それが幸せの大前提ですよね。
お互いを大切に思い合える相手で幸せなら乗り越えられるでしょう。
幸せかどうかは、他人に決められる訳ではなくあなた自身が決めるんですから。