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ヘアケア

【アミノ酸系シャンプーとは?】見分け方&使われる成分を美容師が徹底解説

アベ

小学4年生の息子と妻をこよなく愛する中年ブロガー45歳【美容師・管理美容師】ワンオペ美容室を経営。前職はリーマン。就職支援業務の企画・運営経験あり【ブログのコンセプト】美容師がより豊かになるための情報提供&美容に関する正しい情報を発信し「素敵になる」ことのお手伝いをする。

こんにちは美容師アベです。

悩んでいる女性
アミノ酸系シャンプーが良いって良く効くんだけどアミノ酸系シャンプーってどんな成分が入っているものを言うのかな?市販品との違いも知りたいな

こんな疑問にお答えします。

【アミノ酸系シャンプーとは?】見分け方&使われる成分を美容師が徹底解説

アミノ酸系シャンプーとはアミノ酸由来の洗浄成分が使われているもの

アミノ酸系シャンプーとはアミノ酸由来の洗浄成分が使われているシャンプーのこと。

アミノ酸系シャンプーに使われる洗浄成分を紹介しましょう。

アミノ酸系シャンプーに使われる洗浄成分(界面活性剤)

髪の毛に含まれるアミノ酸は18種類あります。

参考

アラニングリシン・イソロイシン・ロイシン・バリン・トレオニン・セリン・フェニルアラニン・チロシン・プロリン・トリプトファン・メチオニン・2分の1シスチン・アルギニン・リジン・ヒスチジン・アスパラギンン酸・グルタミン酸

髪の毛に含まれるアミノ酸が複数つながりタンパク質となり髪の毛を作っています。

この髪の毛に含まれるアミノ酸の中でもグルタミン酸・アラニン・グリシンそれぞれが由来となり作られた洗浄成分が使われているのがアミノ酸系シャンプーの特徴です。

アミノ酸系洗浄成分グルタミン酸系ココイルグルタミン酸Na

ラウロイルグルタミン酸Na

アラニン系ラウロイルメチルアラニンNa

ココイルメチルアラニンNa

グリシン系ラウロイルサルコシンNa

ココイルサルコシンNa

ココイルグリシンNa

美容師アベ
これらの洗浄成分が使われているシャンプーを「アミノ酸系シャンプー」と呼びます。

アミノ酸系シャンプーの特徴は洗浄成分がお肌に低刺激であること

まずは洗浄成分の役割を説明しましょう。

お湯で流せる汚れはシャワーだけで落とせますよね。

ところがスタリング剤や頭皮のべたつき(皮脂)はお湯で洗うだけでは落ちませんよね。

フライパンの油汚れはお湯だけで洗っても落ちないですよね。

つまり「油汚れ」を「お湯の中」に馴染ませてシャワーで落とせるようにしないといけません。食器洗剤のように。

この役割を担うのが「洗浄成分」専門的に言うと「界面活性剤」です。

洗浄成分は「油」「水」それぞれとくっつく必要があるので「親油基」と呼ばれる油とくっつく部分「親水基」と呼ばれる「お水」とくっつく部分からできています。

この2つのバランスで「保湿力や洗浄力が高いor低い」と見分けることができます。

アミノ酸系洗浄成分のココイルグルタミン酸Naを例に説明すると

  • ココイルの部分が脂汚れとくっつく部分
  • グルタミン酸がお水とくっつく部分

になります。

ではそれぞれの特徴を説明しましょう。

「ラウロイル」「ココイル」「ステアロイル」は脂汚れにくっつく部分⇒刺激の強さに関係

ココイル以外にアミノ酸によく合成されるのが「ラウリン酸」「ステアリン酸」です。

  1. 天然油脂から得られる「ラウリン酸」⇒ラウロイル
  2. 天然油脂から得られる「ステアリン酸」⇒ステアロイル
  3. ヤシ油から得られるものは「ココイル」

こんな名称で呼ばれています。

汚れとくっつく部分なので洗浄力に特徴があります。

刺激・洗浄力の関係の関係はこんな感じです。

ラウロイル>ココイル>ステアロイル

では次にお水とくっつく部分「アミノ酸」を見ていきましょう。

「グリシン」「グルタミン酸」「アラニン」はお水にくっつく部分⇒保湿力があるアミノ酸

グリシン・グルタミン酸・アラニンともに吸湿性がありお肌に水分を与え乾燥から守ることができる成分です。

また頭皮を乾燥から守る天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸です。

アミノ酸系シャンプーが頭皮に優しい理由は洗浄成分に使われるアミノ酸系界面活性剤が頭皮の潤いヴェールであるNMFを構成するアミノ酸の1種だからです。

美容師アベ
アミノ酸系シャンプーは保湿効果がある洗浄成分なので、頭皮や髪の毛を乾燥から守りながら洗えるシャンプーです

 

Na、K、TEAで仕上がり感が変わる

末尾にあるNaはナトリウムのこと、Kはカリウムのこと、TEAはトリエタノールアミンのことを指します。

それぞれの特徴は以下の通りです。

  • カリウムK⇒さっぱり感が強い
  • ナトリウムNa⇒KとTEAの中間
  • トリエタノールアミンTEA⇒しっとり感が強い

こんな特徴があります。

アミノ酸系洗浄成分の特徴

グリシン系、グルタミン酸系、アラニン系で洗い上がりに特徴があります。

  1. グリシン系⇒泡立ちや洗浄力が良い分、きしみやすい。ブリーチ毛には不向き
  2. グルタミン酸系⇒保湿効果が高く低刺激だが、泡立ちや洗浄力が弱いので男性や脂性肌には不向き
  3. アラニン系⇒適度な泡立ち、洗浄力で、すっきり洗い上がるのが特徴
美容師アベ
ただし、起泡性や洗浄力を補うために他の界面活性剤をミックスするので一概には言えません。きしみやすい分コンディショニング成分で整えることもあるので、使用感が髪・頭皮にあうかどうかが一番大事ですよ

では他にどんな成分がアミノ酸系シャンプーによく使われるかも紹介しましょう。

アミノ酸系シャンプーに使われるその他の低刺激な成分とは?

アミノ酸系シャンプーにはアミノ酸由来の洗浄成分以外にも低刺激な成分が含まれています。

例えば以下のような成分が含まれてます。

  1. タウリン系
  2. スルホコハク酸系

タウリン系の洗浄成分

アミノ酸由来の界面活性剤は刺激が少ない分洗浄力に劣ります。

そのため洗浄力を補うためにアミノ酸系によく配合されている成分がタウリン系の洗浄成分です。

  • ココイルメチルタウリンNa
  • ラウロイルメチルタウリンNa

頭皮や髪の毛に優しく低刺激で洗浄力に優れています。

スルホコハク酸系の洗浄成分

泡の持続力に優れていて、他の活性剤と合わせると泡立ちが良くなるためアミノ酸系シャンプーによく配合される洗浄成分です。

高級アルコールを原料としているのですが高級アルコール系より皮膚刺激はやや弱いことが特徴です。目への刺激が特に少ないですね。

ベタイン系

ベタイン系は両性界面活性剤と呼ばれてアミノ酸系と混ぜて泡立ちを補助したり刺激が最も少ないので赤ちゃん用シャンプーに使われたりします。

ベタイン系アミド型ラウラミドプロピルベタイン

コカミドプロピルベタイン

刺激が少なく高い発泡性があります。
イミダゾニウム型ココアンホ酢酸Na目の刺激が少ないのでベビーシャンプー等に使われます。

 

【アミノ酸系より高価な洗浄成分】タンパク質由来系の洗浄成分

髪の毛はアミノ酸で構成されていて、それが複数つながることでポリペプチド、それらが複数つながりケラチンタンパクを形成しています。

アミノ酸系シャンプーはこの一番小さな単位である「アミノ酸」を由来に作られた洗浄成分が使われているシャンプーのことでした。

しかしアミノ酸が複数つながったポリぺプチド(PPT)を基に作られている洗浄成分もあります。

これが「タンパク質由来系の界面活性剤」です。

美容師アベ
PPTシャンプー・コラーゲンシャンプーなどと表記されることが多いです。
  • ココイル加水分解コラーゲンンNa

コラーゲン由来なので髪の毛に潤いを与えながら洗浄できるなど、髪の毛のコンディショニングを高めながら洗浄できる界面活性剤です。皮膚・毛髪に対してとても優しい低刺激の洗浄成分です。

アミノ酸系シャンプーの見分け方

アミノ酸系シャンプーは「アミノ酸由来の界面活性剤(洗浄成分)」が含まれているシャンプーのことでした。

アミノ酸由来の洗浄成分やアミノ酸系シャンプーに良く使われる成分も解説しました。

では実際にシャンプーを見てアミノ酸系シャンプーかどうか見分ける方法を紹介しましょう。

シャンプーの裏側をみるとこんな表示があると思います。

下の方に【成分】が見えると思います。

全ての成分表示は「配合量が多い順」に記載されています。

このシャンプーの場合一番多いのは「水」次いで「ココイルグルタミン酸TEA」「ココアンホ酢酸Na」「オレフィンスルホン酸Na」と続きます。

このシャンプーで一番多い洗浄成分が「ココイルグルタミン酸TEA」です。

これはアミノ酸系でしたね。

次いで「ココアンホ酢酸Na」これはベタイン系でした。

低刺激な成分ですね。

3番目に「オレフィンスルホン酸Na」も表示されていました。

これはαーオレイン系と呼ばれる界面活性剤で洗浄力が高く泡立ちが良いのが特徴。

アミノ酸系よりは刺激が強い成分です。

このシャンプーの一番多い成分がアミノ酸系ですのでこのシャンプーは「アミノ酸系シャンプー」として発売されていますし低刺激なシャンプーだと評価できます。

美容師アベ
この通り成分表示の上位にどんな界面活性剤が表記されているかで、「アミノ酸系」か判断が可能ですよ

アミノ酸由来の洗浄成分はこんなメリット&デメリットがあります。

メリット

  1. 弱酸性で髪の毛や頭皮を洗える(頭皮や髪の毛を健康なペーハーに導ける)
  2. 皮膚刺激が弱い
  3. 頭皮を保湿しやすい

デメリット

  1. 洗浄力が弱い
  2. 泡立ちが悪い
  3. 価格が高い

これらのデメリットもあるため成分も大事ですが実際使用してみて頭皮や髪の毛に合うかどうか試してみることが大事ですよ。

【美容師解説】自分に合うシャンプーの選び方【肌質・髪質別にアドバイス】

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小学4年生の息子と妻をこよなく愛する中年ブロガー45歳【美容師・管理美容師】ワンオペ美容室を経営。前職はリーマン。就職支援業務の企画・運営経験あり【ブログのコンセプト】美容師がより豊かになるための情報提供&美容に関する正しい情報を発信し「素敵になる」ことのお手伝いをする。

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