こんにちは美容師アベです。
今回は美容師を辞めて公務員を目指したい方向けの記事になります。
【美容師から公務員を目指したい】転職前に抑えておきたい注意点
美容師専門学校を卒業して美容師になった人でも「大学卒業程度」の試験を受けることは可能です。
あくまで「大学卒業程度(1種・上級など)」というのは試験の難易度を示してるからです。
ただし「高校卒業程度(三3種・初級など)」の公務員試験は高校卒業後2年以内などとされているので美容師の方は受験資格を得られない人がほとんどでしょう。
公務員試験は採用試験であるため年齢制限が設けられているので希望する自治体の情報を確認しましょう。
おおまかにまとめると以下の通りです。
美容師から公務員を狙うなら年齢制限を確認する
難関資格試験で定評があるアガルートアカデミーによると
国家公務員(大卒程度)⇒ 概ね30歳が上限
地方公務員(大卒程度)⇒ 岩手県の35歳から、佐賀県(行政特別枠)の21歳まで、場所と試験時期によって幅があります。
市役所(政令指定都市以外)(大卒程度・行政系)⇒ 24歳が上限と厳しいところもあれば、59歳と定年年齢まで受験可能なところまで非常にバリエーション豊か
採用を希望する市区町村や政令指定都市を確認してみるとよいでしょう。
続いて公務員試験の難易度、美容師から合格は可能かについてみていきましょう。
【公務員試験は難関】美容師国家試験の難易度は超簡単レベル
私はもともと大学を卒業し一般企業に勤めていました。
その後美容師になったのですが大学時代公務員試験を視野に入れた時がありました。
公務員試験は試験慣れしている大学生にとっても難関な試験です。
美容師国家試験(筆記)はこれに比べればかなり容易なレベルです。
美容師国家試験(筆記)が難しいと感じたようなら公務員試験に合格するにはかなりの努力が必要です。
しかも公務員試験を受ける競争相手の多くは大学生や高校生。
じっくり時間をかけて試験に臨んできます。
美容師から公務員試験に臨むならそういった競争相手に勝てるだけの時間と努力を費やす覚悟が必要です。
公務員試験の予備校であるLEC東京リーガルマインドに以下の記載があります。
一般的には 国家総合職レベルでは10~15ヶ月、地方上級・国家一般職レベルでは7~12ヶ月、教養試験のみの市役所、警察官・消防官レベルでは4~10ヶ月、高卒公務員では4~10ヶ月ほどの勉強期間を考えておくと良いでしょう。
では時間にするとどのくらいの学習が必要でしょうか。
同様にLECから引用します。
公務員試験(教養科目・専門科目ともに出題されるもの)の合格に必要な時間は、少なくとも800時間と言われています(教養科目のみの場合だと300時間程度)。しかし、これはかなり効率よく勉強が進んだり、公務員試験の科目が大学で勉強している科目と重なったりするなどの場合で、一般的には1000時間~1200時間程度は必要でしょう。
これだけの勉強時間が必要な理由は、ひとえに公務員試験の科目の多さにあります。教養科目のみの場合でも15科目程度、教養科目と専門科目を合わせると30科目程度の勉強をしなければなりません。そのため地道に、かつ効率よく勉強を進めていく必要があります。
受験前年の末までは1日3時間程度の勉強を行って、主要5科目(数的処理、憲法、民法、行政法、経済原論)のインプットを終了させ、年明けからはそれ以外の科目の勉強や面接対策に時間を割いていくのが理想的なペースです。この頃になると、1日8~10時間程度の勉強時間を確保することが必要となるでしょう。
公務員試験は年齢制限があることもあり短期決戦・一発合格を目指すくらいの気持ちでないと厳しい競争に勝ち残るのは難しいのが現実です。
本気で合格を狙うなら予備校のノウハウを最大限活用して短期決戦で合格を狙うべきでしょう。
美容師から公務員になるメリット
ワークライフバランスがとれるようになる
美容師アシスタント時代は技術を磨くために私生活を犠牲にすることもしばしば。
お休みは講習会にでたり営業終了後のレッスンも当たり前です。
スタイリストになっても後輩の指導などで時間を取られることで帰宅時間も遅くなりがち。
仕事柄「土日・祝日」に休めないことも多いです。
独身の頃には感じなかった不満も、家庭を持つことで顕在化してきます。
美容師に比べればワークライフバランスを保ちやすい公務員はとても魅力的に感じます。
給与があがり生活にゆとりが生まれる
美容師の年収は決して高いとは言えません。
「令和元年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)によると、美容師の平均月収は、男性で29万4000円、年間ボーナスなどは5万2800円。女性の場合、平均月収は23万8000円、年間ボーナスが5万1700円という結果でした。収入の男女差は、男性のほうが高いものの、統計データにおける平均年齢が、男性のほうが女性より2.1歳高いことも関係しているでしょう。日本の給与所得者の平均給与は年441万円であるため、美容師の給与は決して恵まれているとは言えませんが、自身の月の売り上げに対してのインセンティブや自分のお店をもち経営者になることまで考えるのであれば生涯年収は高くなる見込みもあります。
次に公務員の年収のデータをTACから引用します。
平均年収をみると、国家公務員は667万円、地方公務員は663万円となっていす。そこから月給にあたる部分を抜き出してみると、国家公務員の平均月給が約41万円、地方公務員の平均月給が36.3万円となっています。
このデータから分かるように日本の給与所得者の平均給与が年441万円なのに対し男性美容師の平均年収は単純計算で353万弱(294000×12)なので相対的に低いことは明らかです。
TACによると地方公務員の平均年収は663万円ですから単純に比較はできないもの公務員に転職することで生活に大きなゆとりが生まれるのは大きなメリットです。
将来不安を解消できる
美容室の多くは中小企業で厚生年金などが整備されていないサロンがあるのも現実です。
特に家庭を持つと「美容師のままで家族を幸せにできるだろうか・老後は大丈夫だろうか」と不安になる人も多いはずです。
公務員は美容師よりも将来のリスクは低減できるメリットがあります。
美容師ならでは!公務員試験に有利な点もある
競争相手が大学生や高校生となるとあなたが活かせる武器は社会人経験です。
公務員は市民・国民に奉仕する仕事なので市民感覚が問われる仕事です。
市民目線で考えられる社会人経験豊富な人材ほど面接で上手にアピールすることで選考を優位に進めることができるでしょう。
公務員をイメージ先行で見ずに冷静に判断することも大事
公務員は「安定している」というイメージが先行しがちですが決していい面ばかりではありません。
美容師に比べると自由度が少ない
美容師はクリエイティブな仕事でした。
自らお客様に似合う髪型を創造し形にします。
公務員の仕事は決められた仕事をこなすタスクワークが中心です。
また組織のルールに従い淡々と仕事をすることが求められます。
自ら考え動ける人ほど非効率な点にもどかしさを感じる場面も多々あるでしょう。
変えるには偉くならなくてはいけない、これはどこの世界でも同じですね。
市民の厳しい目
公務員になってからも市民・国民の目があるという意味では美容師同様に接客業に求められる姿勢に変わりはありません。
常に市民目線で動くことが問われますしその立場上厳しいクレーム・理不尽なクレームに我慢して対応することも求められる仕事です。
メリットデメリットを知った上で、それでも公務員を目指したいなら予備校に通い1年・1発合格を目指すことが最短ルートでしょう。
LEC東京リーガルマインドはもともと弁護士試験予備校で有名な資格学校でした。
民間初の大学を作ったり公務員試験予備校として35年の実績があります。
その指導ノウハウには定評があるのでカリキュラム等を確認してみるとよいでしょう。
美容師から転職を目指すときのおすすめの仕事や書類・面談対策については以下記事にまとめてあります。
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