こんにちは美容師アベです。
美容師を辞めたいと悩み愚痴をこぼすとよく言われる言葉が「美容師辞めるなんてもったいない」です。
決して悪気が無い言葉、あなたを思っての言葉でしょう。
ですが「美容師を辞めるのは本当にもったいないのか?」
もったいないとすれば、いったい「何がもったいないのか?」
まずはこのあたりから考えてみましょう。
【美容師辞めるのはもったいないのか?】経験を無駄にしないことが大事
美容師辞めるなんてもったいないよという人の理屈
「手に職があれば一生食いっはぐれることはない」のに「辞めるなんてもったいない」
美容師の仕事は技術職です。
美容師の仕事と直接関係が無い人ほど手に職さえ身につければ「一生仕事ができる」と考える人は多いです。
実際独立開業すれば「仕事を引退するまで美容師を続けること」は可能でしょう。
サラリーマンは定年があるためこれと比較して「一生できる仕事を投げ出すのはもったいない」と考えているのでしょう。
美容師になるまで費やした時間&努力がもったいない
美容師免許を取得するには最低2年間は美容師専門学校に通わなければいけません。
2年間学校に通いワインディングやカットなど一生懸命トレーニングしたはずです。
美容師を辞めれば「それまでに費やした時間&努力」がもったいないと考える人は少なくないでしょう。
特にあなたのこれまでの努力を間近で見てきた人ほどそう考えるはずです。
美容師は国家資格なのに使わないのはもったいない
国家資格は「独占業務」です。
「独占業務」とは免許が与えられた人のみ従事することが可能な職業です。
弁護士、司法書士、医師なども「独占業務」です。
- 苦労して取った美容師免許をせっかく持っているのに・・・。
- 持っている人しかできない職業なのに・・・。
こういう考えから「もったいない」と指摘する人も多いでしょう。
一生安泰な職業なんてこの世にないから「美容師辞めるのはもったない」とは言えない
手に職を持っているから一生安泰などということはありません。
美容室はコンビニより店舗数は多いですし競争環境も厳しいです。
手に職があるからと言って一生食べていけるとは限りません。
先ほど述べたように「体が続く限り美容師を続けることは可能」でしょう。
ですが「続けられる」のと「生活できる」のは別です。
高齢美容師が新規のお客様を開拓するのは難しいでしょう。
つまり独立開業しても若い段階で常連のお客様を多数獲得し将来にわたって担当させて頂くようなビジョンがなければ成功はかなり厳しでしょう。
もちろん経営者となり若い美容師を雇う場合は別ですがこれはさらにハードルが高いです。
実際40台前後で新たな道を模索する美容師は少なくありません。
「手に職があるから辞めるのはもったいない」と言う人の気持ちは理解できますが現実の競争環境を冷静に分析するればそうとも言えないでしょう。
「もったいない」という言葉の裏には愛情がある
あなたに「美容師辞めるなんてもったいない」と指摘する人の言葉の裏には愛情があります。
「これまでの努力・費やした時間」が無駄になってしまうという憂いや悲しみがあります。
あなたのこれまでの努力を間近で見てきた人や、頑張りを知っている人ほど「もったいない」と思うのでしょう。
ですが「もったいない」という言葉にはもう一つ隠されてた言葉があります。
それは「無駄になる」です。
- 辞めるなんてもったいない(これまでの時間&努力が無駄になってしまう・・・)
大事なのは「これまで費やした時間を無駄にしないこと」です。
【美容師免許を活かさないのはもったいない】は現実を知らないがゆえ
美容師免許を持っている人しかできない職業なのに「活かさないのはもったいない」。
これは正しい指摘です。
ただし他の独占業務とは違い労働環境や給与面には恵まれていません。
中小美容室の中には社会保険が完備されていない場合もありますし休憩がしっかりとれる訳でもありません。
お休みも少ないです。
美容業界の現実を知らない人は「もったいない」と簡単に言いますがこれは美容師にしか分からないことかも知れません。
結論:美容師辞めるのは「もったいない」とは言えないが「経験を無駄にしてはいけない」
美容師を辞めるのはもったいないですか?と聞かれたら私ならこう答えます。
「手に職=安心」という時代は終わりました。
「美容師は手に職だから・美容師は国家資格だから」辞めるのはもったいないとは言えない時代です。
ですが「もったいない」と思われないように「これまで費やした時間・努力・経験」を将来に活かしてください。
美容師のカット技術は異業種では活かせませんが「技術を身につけるまで努力してきた粘り強さ」は将来に活かせます。
事務職に転職した時「接客で培ったお客様に心地よく過ごしてもらうための心配り」が活かせます。
私は過去の経験が無駄になるかはその人次第だと考えます。
将来今を振り返った時「あの時の決断は間違っていなかった」と思える判断をしましょう。
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