「美容師を辞めるのは、これまでの努力が水の泡になるような気がする・・・もったいないことなのかな・・・」
こんな葛藤を抱えているなら、その気持ちは決して間違っていません。
技術を身につけるために努力し、お客様と向き合い、喜んだり、悩んだりした日々、その積み重ねを「無駄にしたくない」という気持ちは当たり前のことだからです。
なぜ「もったいない」と感じてしまうのか?その心の声に耳を傾ける
美容師の仕事を続けるか、それとも辞めるべきか葛藤するとき、多くの人が「もったいない」と感じる背景には、いくつかの共通した理由があります。
「せっかく身につけた手に職なのに」というプライドと不安
美容師の仕事は、技術習得にかけた努力がお客様の笑顔につながる「手に職」の世界。
国家資格を取得し、何年も修行を積み重ねてきたからこそ「この技術を使わないのはもったいない」と感じる気持ちは痛いほどよくわかります。
また、他の業種に転職した際に一からやり直すことへの漠然とした不安が「もったいない」という言葉に変わることも少なくありません。
一生働ける安定した仕事のはずという期待とのギャップ
「美容師は手に職・一生続けられる仕事だ」と教えられ、その安定性を信じてきた方もいるでしょう。
確かに、体力・意欲さえあれば生涯現役でいられる可能性を秘めています。
しかし、現実の美容業界は競争が激しく、必ずしも安定した収入が保証されるわけではありません。
この理想と現実のギャップが「本当に『資格を活かさないのはもったいない』のか?」という迷いを生み出します。
「国家資格なのに使わないなんて」という周囲の目
美容師免許は、国家資格です。
家族や友人、時にはお客様から「せっかく難しい資格を取ったのに」「こんなに技術があるのに」といった言葉をかけられ、それがプレッシャーとなり、「もったいない」という気持ちをさらに強くしてしまうこともあります。
「もったいない」の呪縛から解き放たれるために
しかし、本当に「もったいない」のでしょうか? 結論から言えば、「あなたが何を大切にし、どう生きたいか」によって、その答えは変わると私は思います。
たしかに、美容師の技術は素晴らしいものです。しかし、「手に職」があるからといって、その職に縛られ続ける必要はありません。
厳しい練習に耐え、お客様の要望に応えるために培ってきたあなたの経験は、決して無駄になるものではないからです。
むしろ、その経験が次の仕事で活かせる場面は必ずあるからです。
「手に職さえあれば一生安泰」という考え方は、もはや通用しないかもしれません。
美容業界も例外ではなく、常に変化し続けています。
大切なのは、特定の職業にしがみつくことではなく、あなたが美容師を通じて培ってきた「核となる力」を見極め、それを新しい仕事で「活かす」ことです。
美容師の経験を「無駄にしない」具体的な選択肢
では、具体的にどのように経験を活かせるのでしょうか?
美容師として培ったあなたの力は、想像以上に多様な可能性を秘めていますよ。
美容業界の「裏方」で活躍する
美容ライター・エディター
ヘアケア製品のレビュー、トレンド記事、美容室の紹介記事など、美容師としての専門知識や感性が活かせます。
私も利用しているサービスがクラウドワークスです。
私のケースだと、例えば「美容師から事務職に転職した人に体験談」を書いてもらい報酬をお支払いしています。
その他、簡単なアンケートに答えて報酬を得たり、化粧品のレビュー記事を書いて報酬を得るなんてことも可能ですよ。
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現場のニーズを理解しているからこそ、説得力のある提案や製品開発に貢献できます。
実際に美容師から美容メーカーのインストラクターや美容ディーラーに転職した人の体験談は以下の記事をご覧ください。
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美容学校の講師
自身の技術と経験を未来の美容師に伝える美容師学校の講師の仕事もあります。
美容メディアのSNS運用・コンテンツ制作
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アパレル・アパレル販売員
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カウンセリング職
お客様の悩みを聞き、解決策を共に考えるカウンセリングスキルは、美容師として日々磨いてきたものです。
元美容師はどんな職業に転職しているのかアンケートを行いランキングにしました。
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美容師の転職実績をさらに詳しく
未経験でどんな働き方があるのか、美容師免許があればどんな仕事に就けるのか、実際に調べてみても良いでしょう。
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美容師の枠を超えた「働き方」を模索する
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雇用形態を変えることで、時間や働き方に自由度を持たせつつ、美容師としての技術を継続して活かせます。
副業としての美容業
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美容師ができる副業をさらに詳しく
大切なのは、あなたの「幸せ」と「未来」
「美容師を辞めるのはもったいない」という言葉の裏には、「せっかくの才能・努力を埋もれさせてしまうのは悲しい」という、あなたを思っての気持ちがあるかもしれません。
しかし、本当に「もったいない」のは、あなたの心が疲弊し、美容師としての情熱が失われてしまうことではないでしょうか。
これまでの経験は、決して無駄にはなりません。それは、あなたの「強み」として、どんな道に進んでもあなたを支え続けるでしょう。
大切なのは、あなたの幸せと、あなたが本当に描きたい未来です。
もし今、美容師を辞めることで、新しい自分を見つけ、もっと輝ける場所があると信じられるのなら、その選択は決して「もったいない」ことではありません。むしろ、それはあなたの人生を豊かにする、価値ある一歩となるはずです。
あなたの経験は、これからの人生でいくらでも「活かせる」のです。 その可能性を信じて、新しい扉を開く勇気を持ってみてください。
美容師を辞めようか迷っている方は以下の記事も参考になります。
美容師を辞めたい時の乗り越え方・具体的な辞め方を詳しく