こんにちは美容師アベです。
私は今は美容院経営者ですが以前はサラリーマンでした。
大卒後1社を経験し、一度転職し上場大手企業に転職した経験があります。
転職経験者の私から言わせてもらえば、美容師はつぶしの効かない仕事と思っている人もいるかも知れませんがPR次第で異業種に転職することは十分可能ですよ。
実際に美容師から転職に成功した体験談などもまとめて紹介しますので、あなたの転職先選びに是非役立ててくださいね。
美容師から転職する際にPRできる6つの強み
美容師から転職するのは簡単ではありません。
ですが美容師でも異業種に転職するのは不可能ではありません。
美容師を通じて得た技術力はもちろんですが、技術力以外にも美容師がPRできる強みは6つもあります。
美容師がPRできる6つの強み
- 接客力
- コミュニケーションスキル
- 忍耐力
- 思考・提案力
- 器用さ
- 専門知識&技術
お客様の表情や態度から気持ちを読み取る接客力、お客様に快適に過ごしていただくためのコミュニケーションスキルなど業種を問わず活かせる能力です。
また、スタイリストまで頑張った美容師なら忍耐力もPRできるでしょう。
選ぶ職種によっては器用さもPRできます。
店販セールス・単価アップのために行った工夫を提案力・思考力としてPRすることもできるでしょう。
美容師から異業種に転職した8名にどうやって自己PRしたのか伺いましたので、参考にしたい方は以下記事をご覧ください。
美容師の職務能力のPR方法をさらに詳しく
美容師におすすめする転職先は美容師免許・経験・知識を活かせる仕事
美容師に第一におすすめする仕事は「美容師免許・経験・知識」を活かせる仕事です。
例えばこんな仕事があります。
美容師免許が必須な美容師以外の職業
- アイリスト
- 美容師養成施設教員
- 育毛アドバイザー
- メーカーインストラクター
これら4つの仕事に就くには美容師免許が必須です。
また美容師免許が必須ではないものの「美容師技術・経験・知識」が有利に働く転職先もあります。
美容師経験・技術・知識が活かせる仕事
- 美容部員
- ウィッグのフィッティング
- メイクアップアーティスト
- ネイリスト
- 美容ディーラー(代理店)
これらの仕事は美容師免許が必須ではありません。
ですが、美容師で培った技術・知識を活かすことで即戦力として有利に転職できる可能性が高い仕事です。
アイリスト
アイリストはもともと美容師免許は不要でした。
しかしマツ毛エクステに使われる接着剤によるトラブルが増えたことで美容師免許が必須となりました。
マツ毛パーマやマツ毛エクステなどの仕事に興味があるなら美容師免許を活かせる仕事の一つです。
アイリストの仕事内容や待遇がどのように変化したのか実際に転職したアイリストさんにインタビューしました。
アイリストに転職したい方は以下記事を参考にして下さい。
アイリストの仕事を詳しく見てみる
美容師養成施設教員
美容師養成施設の教員です。
ある程度のキャリアが求められます。
一般的には美容師経験は4年以上とされることが多い。
ヘアショーやコンテストに出た経験がある美容師などは有利です。
技術指導の他進路指導、学校運営全般が仕事内容です。
美容師専門学校によっては専門科目を指導するための教育研修を必須としている学校もあります。
「座学」に苦手意識がないことが大前提です。
育毛アドバイザー(カウンセラー)
育毛専門店のカウンセラーの仕事です。
美容師免許が必須な仕事です。
アドバイザーに求められるのは丁寧なカウンセリングです。
悩みを抱えている人が顧客なので接客力・コミュニケーション力が求められます。
美容師の仕事と一部重なるところはありますがカラーリングやカットなどは不要でシャンプーやブロー、マッサージが主な仕事になります。
美容メーカーインストラクター
メーカーに所属して美容室相手に臨店を行いながら営業活動する仕事がメーカーインストラクターです。
メーカーインストラクターはディーラーとのつながりも深い仕事で美容師の技量やコミュニケーションスキルなどが問われる仕事です。
実際にメーカーインストラクターとして活躍している方にインタビューし仕事の中身ややりがい・大変なこと、労働環境などを具体的に伺ったのでこの仕事に興味がある方は以下記事をご覧ください。
メーカーインストラクターの仕事を詳しく見てみる
百貨店・専門店での美容部員(化粧品販売職)
美容部員になるために美容師国家資格は必要ありません。
美容部員の施す化粧は「化粧品の使用感」を試してもらうためであり「容姿を美しくすること」が目的ではないとされるためです。
美容師免許を持っているから転職に有利に働くかと言えば経験によるところが多いです。
美容室で化粧に携わる仕事の経験があるなら技量をPRできるでしょう。
美容師免許を持っていれば仕事の幅が広がりますし転職する際持っていて損はないでしょう。
ウィッグ専門店のフィッティング技術者
医療用やおしゃれ用などウィッグの目的に応じて提案&販売する仕事です。
本来ウィッグのフィッティングは「美容師」の仕事範囲という見解もありますが美容師免許を持たず働いている人もいます。
美容師免許があり、かつ美容師経験がある程度あれば転職を有利に進めることができるでしょう。
メイクアップアーティスト
メイクアップアーティストは「舞台演出のため」に化粧するのであって容姿を美しくすることが目的ではないとされ美容師免許は不要です。
美容師免許を持ち仕事をしている人もいれば無資格で働いている人もいます。
メイク関連の仕事は実力主義で「美容師免許」の有無よりも「美容師免許を取得後にメイクの仕事に携わった経験があるか」が問われます。
その意味で美容師免許は無いよりある方は好ましいが「必須ではない」と言えるでしょう。
ネイリスト
ネイリストになるために美容師免許は不要ですが、手先の器用さを活かせる仕事の一つです。
またお客様に触れるという仕事に慣れているのも強みです。
またネイルだけでなくメイクなどまでトータルで提供するサロンの場合、美容師経験が重宝される可能性もあるでしょう。
美容ディーラーで営業職
美容ディーラーは美容室に材料を卸すメーカーの代理店(卸売り業)です。
美容師から美容ディーラーに転職する方も多いです。
美容師資格が無くとも可能な仕事ではありますが「美容師を通して培った知識」や「美容師としてディーラーに関わってきた経験」を転職先で活かすことが可能なので有望な仕事の1つです。
美容ディーラーの仕事をさらに詳しく
多くの美容師が転職している業界・職種を参考にする
このブログでは元美容師に実際にアンケートを行い「どんな業界・職種へ転職しているのか」調査しました。
美容師が転職しやすい仕事と言い換えられますので参考にしても良いでしょう。
結果を抜粋すると以下の通りです。
男性美容師転職業界ランキング
- 1位 電子・電気機器
- 2位 建設・住宅・インテリア
- 3位 教育
- 3位 サービス
男性美容師転職職種ランキング
- 1位 技術系職種
- 2位 事務管理系職種
- 3位 営業職系職種
女性美容師を見ていきましょう。
女性美容師転職業界ランキング
- 1位 サービス
- 2位 医療福祉
- 3位 不動産
- 4位 百貨店・スーパー・専門店
- 4位 損保・生保
女性美容師転職職種ランキング
1位 事務管理系職種
2位 販売サービス系職種
3位 営業職
3位 クリエイティブ
3位 IT
3位 専門職
アンケート結果を参考に「実際に美容師が転職している具体的な仕事」を紹介しましょう。
サービス系の仕事(子供写真館・ウェディング・ホテル・アイラッシュサロン・エステサロン)
子供写真館や、ウェディング・ホテルでのヘアメイクに転職した美容師さんがいました。
技術力&コミュニケーション力を発揮しながら転職できる仕事ですね。
エステサロンではエステティシャン以外にもヘッドスパニスト(ヘッドスパ専門の人)を求めている場合もあるため手荒れなどの不安がない美容師は選択肢になるでしょう。
美容技術以外の技術系の仕事(工場作業員や施工管理、メーカーのメンテナンスなど)
美容師技術以外の技術職に転職している美容師さんもいました。
例えば、男性美容師で住宅設備(エアコンなど)のメンテナンスの仕事に転職した方など。
また別のアンケートですが家具職人に転職した美容師もいました。
手先が器用であったり、コミュニケーションスキル・接客力・忍耐力などに自信があるならチャレンジしてみたい仕事の1つですね。
営業職
重複しますが、美容ディーラーに限らず営業職に転職する美容師も多いでしょう。
例えば美容室向けの広告営業・求人代行の営業なども選択肢としてはありえますよね。
事務系の仕事
女性美容師に多かったのが事務系の仕事です。
アンケート結果では不動産や生保・損保・医療・福祉関係の事務職に転職した女性美容師が多かったです。
事務職は社内外でのコミュニケーション力が求められますので、美容師の強みを活かせる仕事の1つです。
ただし事務経験者との競争になるので努力が必要です。
美容師から事務職への転職をもっと詳しく
カスタマーサポート
派遣業などに登録しコールセンターで勤務する元美容師も多いです。
コミュニケーションスキルを活かせる職場の一つでしょう。
准看護師
新たに看護師を目指すために学校に入り直し准看護師になった美容師もいました。
クリエイティブ系
webデザイナーやITコンサルに転職した人もいました。
このようにもともと得意なことに磨きをかけ仕事にしている元美容師も多いです。
未経験でも今は就職を条件に無料でプログラミングを学ぶことも可能です。
IT関係に転職したいけど未経験という方は無料体験してみると良いかも知れません。
※紹介したアンケートの詳細は以下記事にまとめています。
美容師からの転職ランキングをさらに詳しく
美容師から異業種に転職することで得られるメリット
美容師から異業種に転職するとどんなメリットがあるでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
労働時間が減る
美容師は労働時間が長いですよね。
アシスタント時代は開店前、閉店後のレッスンが必須ですし、スタイリストになってからも後輩のために遅くなることもしばしば。
異業種に転職すれば労働時間が減るため身体的な負担が軽減されます。
休日が増える
美容室の休日はとても少ないですよね。
しかもそのお休みも講習会でつぶれることもあるから美容師はとにかくお休みが少ない職業です。
週休二日で休める美容師は稀なので異業種に転職することで休日が増える人は圧倒的に多いでしょう。
給料が増える
肌で感じていると思いますが美容師は全業種平均と比較しても年収が低い職業です。
スタイリストになり固定客が増えれば収入が増えると一般的に言われています。
それでも30代前半の全業種との比較数値を見れば収入が相対的に低いのは明らかです。
美容以外の他業種を含めた全業種の平均年収
年収比較 全業種(前期/後期) 美容師 30代前半の数値 男性 461万円/517万円 約317万円 30代前半の数値 女性 315万円/313万円 約284万円
全業種は平成29年の国税庁「民間給与実態統計調査」
美容師は平成29年の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
より抜粋
しかも技術を磨くために「ウィッグ」などの購入も必須ですし、仕事のための出費も多いですよね。
美容師から異業種に転職すれば相対的に給与が上がる人が多いでしょうから、生活にゆとりも生まれるでしょう。
フミダス美容は元美容師である転職アドバイザーがあなたの転職への不安・悩みに寄り添って適切な転職方法を無料でアドバイスしてくれます。
フミダス美容をさらに詳しく
長く働ける
美容師は手に職で長く働けると言われていますがそれは「独立」すればの話です。
美容師の常用雇用者(正社員)(経営者は除く)の男女別年齢構成を調べた統計をご覧ください。
男性の美容師の7割近くは20代であることが分かります。
30代となると正社員として雇用されている男性美容師は約18%くらいに減ります。
この通り美容師として働き続けると「定年」の壁にぶちあたります。
独立しない限り「雇われて美容師として働くこと」は難しい現実があります。
定年まで働ける仕事に転職すれば長く働けるため将来不安が払拭できます。
手荒れ・腰痛などの悩みから解放される
美容師を辞めたい理由の一つに身体的苦痛があげられます。
手荒れ・腰痛はその代表例ですね。
手荒れは仕事を離れなければ改善が難しいのが現実ですので、美容師を辞めれば徐々に回復していくでしょう。
美容師から異業種に転職する際の注意点
人間関係の苦労はどの仕事にもある
どんな仕事にも人間関係はつきものです。
一人で仕事をしない限りついて回る問題が人間関係。
特に未経験者として美容師から異業種に転職すると年下が上司になることも十分考えられます。
年齢は関係なく経験値が全てです。
入社後は人間関係構築を第一に考えリスペクトの気持ちをもって接することが大事です。
仕事の適性は1年やそこらでは分からないと肝に銘じて
どんな仕事でも「初めて」は大変です。
慣れるまでには時間が相当かかりますし転職してしばらくは「仕事の楽しさ・魅力」より「辛さ」に目がいくことでしょう。
仕事の適性は数年やってみないと分からないものです。
仕事が合わないと感じても数年腰を据えて頑張りぬく覚悟が必要です。
美容師から異業種に転職する際の履歴書・職務経歴書の書き方
美容師から異業種に転職するならまずは履歴書・職務経歴書を作成しましょう。
履歴書はA4サイズで作成することをおすすめします。
企業のフォーマットはA4サイズが多いからです。
パソコンで作成しPC能力をPRしても良いでしょう。
事務職狙いで字に自信があるならフォーマットをPCで作り手書きするのもアピール手段の1つです。
具体的な履歴書の書き方や記入例を以下記事で紹介していますので参考にしてください。
履歴書の書き方をさらに詳しく
職務経歴書もA4サイズで作成するのが基本です。
職務経歴概要⇒職務経歴⇒貴社で活かせる経験・知識・技能と記入していきましょう。
履歴書を一緒に自作し満遍なくPRできることが重要です。
具体的なひな型と記入例を以下記事で紹介していますので参考にしてください。
職務経歴書の書き方をさらに詳しく
面接対策
書類選考を突破したら次のハードルが面接です。
面接の簡単なポイントを紹介していきましょう。
ノックを2回して「失礼します」といってから入室
〇〇さんどうぞと言われたら「ノック」を2回し「失礼します」といってから入室するのが礼儀です。
椅子の右わきに立ち「おかけ下さい」と言われるまで座らずに待ちましょう。
着席したら手は膝の上
男性は軽くこぶしを握り太ももの上に置きます。
女性は両手を重ねて両足の中心に添えます。
右手を下に左手を上にします。
姿勢を正して良い印象を持ってもらえるよう配慮します。
背もたれに寄っかからず姿勢はピンと伸ばしましょう。
面接で想定される質問
美容師を辞めた理由
必ず聞かれるのは美容師を辞めた理由です。
美容師を辞めた理由が「長時間労働だったから」だとしてもそのまま伝えてはいけません。
ポジティブな理由で転職を決意したストーリーを作りましょう。
業界・企業を選んだ理由(志望動機)
志望動機も必ず聞かれます。
「なぜこの業界を選び、他社ではなく自社なのか」を企業は知りたがるので必ず押さえるポイントです。
転職理由(=志望動機)でも大事なのは「前向きなストーリー」です。
かなりブラックな環境に嫌気がさして辞めたのが事実だとしても前職の不満を転職理由にするのはNGです。
【例】化粧品業界への転職理由&自己PR
美容学生時代からメイクに興味はあったのですが、美容師の仕事を始めて一番興味がある分野はメイクであると確信しました。
美容師時代メイクに携わった経験や幅広い年齢層のお客様と接する機会がありました。
これらの経験を活かし化粧品販売の仕事に進みたいと思い転職を決意しました。
中でも御社の〇〇を重視した展開に共感し私も御社の商品を通じてお客様を笑顔にする仕事に携わりたいと考えました。
御社での仕事の進め方や商品知識をいち早く身につけ売上に貢献できるよう努力します。
美容師の仕事の成功体験を教えてください
どんなことを考えて仕事をする人か知りたいため質問するでしょう。
美容師は個人中心の仕事ですがスタイリストなら「アシスタント」の協力を得て、アシスタントなら「スタイリスト」へ受け渡すことでお一人のお客様を担当します。
周囲とどのように関り仕事をしてきたのか、どんな工夫ができる人なのかを知ることで協働して仕事をできる人物か判断します。
美容師の仕事で辛かったことは何ですか
どんなことを辛いと感じるのか、ストレス耐性を測る意味でも質問されるでしょう。
手荒れ・腰痛などの身体的なストレスはそのまま伝えても構わないでしょう。
ただし人間関係などはどこにでも共通する課題なので挙げてはいけません。
辛かったことに加えてどのように克服したかも付け加えると良いでしょう。
この仕事(応募した仕事)で大事なことは何だと思いますか
仕事に対する考え方や姿勢を知るための質問です。
未経験でどんな貢献ができますか
未経験ですぐに貢献できないことは企業側は百も承知です。
それでも質問するのは未経験の分野でも積極的にかつ素直・真摯に取り組む姿勢があるかどうかを見極めるために質問するでしょう。
ここでは美容師のスキルで紹介した6つを中心にPRすれば良いでしょう。
辞めてから今ままで何をしていたんですか?
美容師を辞めてから時間が経過している場合必ず聞かれるでしょう。
スキルアップのために努力してきたことをアピールします。
難しいと感じたら専門家の力を借りよう
これまで美容師から転職を成功させるためのノウハウを解説してきました。
転職を成功させるためには働きたい企業毎に志望動機や自己PRをカスタマイズすることが必要です。
それが難しいと感じる場合は「転職アドバイザー」に相談することをおすすめします。
転職エージェントはあなたの希望をヒアリングした上で適した転職先を紹介してくれますし、企業毎に書類作成指導や面接対策などもしてくれます。
以下の記事では美容師の仕事しか知らない人でも相談に応じてくれるエージェントを3つ厳選して紹介しています。
自分で転職先を探すのが難しい、書類作成・面談に自信が無い場合は以下記事を参考にしてみてください。
転職を支援してくれる無料サービスを詳しく見てみる